
島根県松江市に行ってきました。
同市と同志社大学文化遺産情報科学調査研究センターでは、文化財保存活用地域計画の包括協定を締結しており、弊社は実施主体として別の連携覚書をかわして参画しています。今回はその事業推進の一環で、まずは「田和山遺跡会議」のご報告です。
宍道湖東端に位置する松江市中心部から、南へ車で約10分。
小高い丘陵に史跡公園として整備された「田和山遺跡」(国指定史跡)が見えてきます。
弥生時代中期〜後期築造で、神社建築の起源とも見られる施設跡が残る山頂は3重の環濠で囲まれ、その外側に住居跡が広がるという、全国でも例のない特殊な構造の遺跡です。
弊社は「田和山遺跡AR・VR事業」検討チームの一員として、AR・VRコンテンツ制作を担いますが、そのベースとなる基礎情報についての検討会議を5/16に開催しました。
地中レーダー探査、地質・地形調査等で得られるデータを、田和山遺跡から見た集落や植生の分布等の考察にいかに活用するかなどにつき活発な議論を重ね、あわせてドローンによる空撮も実施。その成果物は「田和山遺跡AR・VR」として、2025年度中の一般公開を目指しています。
松江市の「地域に根ざした文化財」の在り方の創造という大方針のもと、弥生時代の古景観を復原し、その世界を広く一般の方々にも理解いただくこと。また、史跡整備事業の主力技術としてDX化をさらに推進、確立するという目標実現に向け、鋭意作業を進めてまいります。
松江市公式HP 田和山史跡公園