《荒木山西塚古墳 土器計測》
岡山県真庭市の史跡で、同市有数の前方後円墳である荒木山西塚古墳(真庭市上水田地内)。標高約190m の小高い丘の尾根にあり、古墳時代前期に築造されたと推定される未発掘の古墳です。ここから発掘された土器の一部を計測し、3D化を行いました。
同古墳の発掘調査は、真庭市が提唱する「西の明日香村づくり」の中核をなすプロジェクトとして位置付けられ、2022(令和4)年11月から2023(令和6)年3月まで行われました。この調査は、同プロジェクト推進のため立ち上げられた「西の明日香村コンソーシアム」(真庭市教育委員会、真庭市北房振興局、同志社大学文化遺産情報科学調査研究センター、北房文化遺産保存会で構成)により進められ、弊社代表・津村も同志社大学文化遺産情報科学調査研究センター長として参加しました。
発掘調査で出土した遺物は、弥生時代または古墳時代と見られる土器が大半で10数点、他に鉄斧や銅銭も確認されました。
出土遺物調査は継続されていますが、その一環として、弊社による土器の計測と3D化作業が行われました。高精細デジタルデータによる3D化により、貴重な文化財である実物に触れることなく様々な調査・研究が可能となります。また、出土時の状態をデジタル保存することで、経年変化を見る基礎データにもなります。引き続き、計測方法や3D化につきレベルアップを図っていきます。
なお、同調査の詳細は「荒木山 真庭市史跡 荒木山西塚古墳第1次発掘調査概報」としてまとめられました。(下記の古墳トレンチ図と出土遺物写真は同書より引用)
真庭市HPからダウンロード可能ですので、ご興味のある方はぜひご覧ください。