鶴峯荘第1地点遺跡(奈良県香芝市)における測量業務を実施しました


香芝市鶴峰荘第一地点遺跡の測量の様子

《2025年11月12日(水) 於鶴峯荘第1地点遺跡》

サヌカイト」という石をご存知でしょうか。よほどの考古学マニアでもないかぎり、耳にする機会は少ないかもしれません。
サヌカイトは、古銅輝石安山岩と呼ばれる特殊な安山岩の一種で、俗に「カンカン石」とも呼ばれています。叩くと澄んだ金属音を発するのが特徴で、数万年前の旧石器時代から約2千年前の弥生時代に至るまで、石器の主要な石材として広く利用されました。黒色で緻密かつ非常に硬く、切れ味の良さに優れた石器を製作できる点が重宝されたと考えられています。近畿地方においては、二上山山麓がその一大供給地であったことが知られています。

弊社では、その二上山北麓に位置する鶴峯荘第1地点遺跡(奈良県香芝市)において、11/12(水)に発掘調査に先立つ現地測量業務を担当しました。

鶴峯荘第1地点遺跡は、旧石器時代にさかのぼる人類活動の痕跡を含む遺跡であり、奈良盆地西縁部における居住環境の形成や人の営みの連続性を検討するうえで、きわめて重要な資料的価値を有しています。
特に同遺跡では、二上山山麓で産出するサヌカイトの日本最古級の採掘坑跡や、大量の石器群が確認されており、石材採取から石器生産に至る実態を具体的に示す遺跡として、考古学的に極めて高い評価を受けています。

本業務では、各種測量機器を用い、調査区画の位置関係や地形状況を正確に記録するとともに、今後の発掘調査および学術的検討の基礎となる測量データの取得を行いました。弊社では、文化財調査に求められる精度と記録性を重視し、遺跡の価値を将来にわたり適切に継承するための基礎業務に取り組んでいます。
今後も、専門的知見と技術を活かし、地域に受け継がれてきた歴史を正確に記録し、未来へとつなぐ活動に貢献してまいります。

※参考:香芝市文化財観光ガイドブック →P.8に鶴峯荘第1地点遺跡とサヌカイトの解説があります


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